「テレビ見たい!」
「お菓子食べたい!」
子どもから何度もそう言われて、だんだんイライラしてしまうことはありませんか。
最初は、
「あとでね」
「ごはん前だから、今はやめておこうね」
と、やさしく返せていたはずなのに、
「ねぇ、テレビ見ていい?」
「お菓子は?」
「まだ?」
「あとちょっとだけ!」
と何度も続くと、少しずつ心の余裕がなくなっていく。
そして最後には、
「さっきも言ったでしょ!」
「もう終わりって言ったよね!」
と、言葉がきつくなってしまう。
本当は、そんな言い方をしたかったわけじゃない。
ただ、何度も何度も同じことを言われることに、疲れてしまった。
私にも、そんな日が何度もありました。
「もう何回言えばいいの?」と思っていた
特に夕方は、私にとって余裕がなくなりやすい時間でした。
洗濯物もまだたたんでいない。
部屋も散らかっている。
下の子も泣いている。
あれもやらなきゃ。
これもやらなきゃ。
でも本当は、私だって少し座りたい。
そんなときに何度も、
「テレビ見たい」
「お菓子食べたい」
と言われると、だんだん苦しくなっていました。
私はずっと、テレビやお菓子のことでイライラしているのだと思っていました。
けれど、振り返ってみると、少し違ったんです。
「テレビ見たい」と言われるたびに、見せてもいいかな、でもさっきも見たしな、と考える。
「お菓子食べたい」と言われるたびに、少しならいいかな、でももうすぐごはんだしな、と考える。
答えが「だめ」なら、
「なんで?」
「ちょっとだけ!」
「まだ見たい!」
と、またやり取りが始まる。
そのたびに考えて、答えて、説明して。
私がいちばん疲れていたのは、同じやり取りを何度も繰り返すことだったんです。
そりゃ疲れるよね、と今なら思います。
そう気づいてから、
「もっと穏やかなママにならなきゃ」
と自分だけを変えようとするのではなく、
そもそも、同じやり取りを何度も繰り返さなくていいようにできないかな
と考えるようになりました。
その場で決めるより、先にゆるく決めておく
そこで少しラクになったのが、できるだけ先に決めておくことでした。
たとえば、わが家では、
テレビは15時から2時間だけ。
お菓子は小皿に出した分だけ。
というように、先に決めておきます。
大切なのは、厳しいルールを作ることではありません。
子どもに言われるたびに、一から考えなくていいようにすること。
そして、「今日はママが疲れているから、特別にここまで」と、いつもの決まりをゆるめる日もあります。
先に決まっていれば、また「テレビ見たい」「お菓子食べたい」と言われたときにも、そのたびに答えを考え直さなくて済みます。
「おしまい」のタイミングも分かるようにする
わが家では、テレビを見る時間を15時から2時間と決めて、タイマーをセットしています。
そして、タイマーが鳴ったらテレビはおしまい。
17時から夜ごはんを食べる、という流れです。
以前は、私が「もうおしまいだよ」と伝えるたびに、
「まだ見たい」
「もうちょっと!」
となることもありました。
そこで、テレビを見る前に、
「タイマーが鳴ったらおしまいね」
と伝えて、終わる時間が子どもにも分かるようにしました。
すると、「いつ終わるのか」が最初から決まっているので、そのたびに私が終わりを決めて伝える必要も少なくなりました。
わが家ではタイマーですが、
「時計の針がここまできたら」
「この動画を1本見たら」
など、その家庭や子どもに合った方法でいいのだと思います。
大切なのは、「いつおしまいなのか」を、親だけでなく子どもにも分かるようにしておくこと。
先に決めておく。
そして、終わりも分かるようにしておく。
この二つだけでも、同じやり取りを何度も繰り返すことが減っていきました。
「だめ」の前に、気持ちだけ受けとめる
もちろん、先に決めたからといって、子どもが毎回すんなり納得してくれるわけではありません。
「もっと見たい!」
と言う日もあります。
以前の私は、そう言われると、
「もう終わりって言ったでしょ」
と、すぐ答えを返していました。
けれど、答えを変えなくても、気持ちだけ受けとめることはできます。
「もっと見たかったよね」
「楽しかったもんね」
「お菓子、食べたかったよね」
そのうえで、
「でも、今日はここまでにしようね」
と伝える。
気持ちは受けとめる。
境界線は親が決める。
私は、この二つを一緒にしていいのだと気づきました。
子どもの気持ちを受けとめることは、子どもの言うとおりにすることではありません。
「もっと見たい」という気持ちは、そのままあっていい。
そして「今日はここまで」という答えも、そのままでいい。
そう考えられるようになると、子どもを説得しきらなければいけないような気持ちも、少し減りました。
わが家でも、最初は慣れないルールに泣くことがありました。
それでも、少しずつ分かってくれるようになりました。
それでもイライラする日はある
もちろん、こうしたからといって、毎日穏やかに過ごせるわけではありません。
疲れている日はあります。
何度も言われて、
「もう勘弁して」
と思う日だってあります。
そんな日は、
「またイライラしちゃった。私ってだめだな」
と、自分を責める前に、
「今日は、何度も答えることに疲れていたんだな」
と気づいてあげてもいいのだと思います。
そして今日は少しだけ、やり方をゆるめてもいい。
テレビに助けてもらう日があってもいい。
お菓子に頼る日があってもいい。
親子で今日を乗り切るために、そういう選択をする日があってもいいと思います。
何度も同じやり取りをしなくてもいい
「テレビ見たい!」
「お菓子食べたい!」
子どもにとっては、そのときの素直な気持ちなのだと思います。
ただ、それを何度も受け止めて、何度も判断して、何度も答えるママが疲れてしまうこともあります。
だから、全部にその都度付き合わなくてもいい。
先にゆるく決めておく。
終わる前に知らせておく。
気持ちは一度受けとめる。
そして、決めたことはそのままでいい。
全部を一度にやらなくても大丈夫です。
もし今日また、
「テレビ見たい!」
と言われたら、まず一つだけ。
「見たいよね。今日はこの1本までにしようね」
そんなふうに伝えてみる。
同じやり取りを何度も繰り返さなくていいだけで、ママの心にほんの少し余白が戻ってくるかもしれません。
親子で消耗する時間を少し減らせたら、それで十分なのだと思います。



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