子どもに怒ってしまったあと、胸がぎゅっと苦しくなることがあります。
あんな言い方をしなくてもよかった。
もっとやさしく言えたはずなのに。
どうして私は、また怒ってしまったんだろう。
さっきまで大きな声を出していた自分を思い出して、自己嫌悪でいっぱいになる。
子どもが悪かったのかもしれない。
何度言っても聞いてくれなかったのかもしれない。
危ないことをしていたのかもしれない。
それでも、怒ったあとの静けさの中で残るのは、
「私、ひどいママだったかもしれない」
という苦しさだったりします。
本当は、怒りたかったわけじゃないんですよね。
本当は、もっと穏やかに伝えたかった。
本当は、子どもの気持ちも受け止めたかった。
本当は、笑って終わりたかった。
それなのに、気づいたら声が大きくなっていた。
そんな自分が嫌になって、子どもの寝顔を見ながら「ごめんね」と心の中で何度もつぶやいたことがあるママは、きっと私だけではないと思います。
怒ってしまったあと、自分を責め続けていた
私は以前、子どもに怒ってしまうたびに、自分のことを責めていました。
「またやってしまった」
「こんなママでごめん」
「私は母親に向いていないのかな」
そんな言葉を、何度も自分に向けていました。
怒ってしまったあとに、「よくなかったな」と感じることはあります。
あの言い方は強すぎたかもしれない。
もう少し落ち着いて伝えられたかもしれない。
けれど、私の場合は、振り返ることを通り越して、自分を責める時間が長くなっていました。
怒ってしまった自分を責めて、落ち込んで、心の中で何度も謝って。
それなのに、子どもの前ではうまく言葉にできない。
「ごめんね」と言えばいいだけなのに、そのひと言がなかなか出てこない。
親なのに。
大人なのに。
ちゃんとしなきゃいけないのに。
素直に謝ることに、躊躇していました。
夫が言ってくれた、魔法の言葉
そんなある日、私が子どもに怒ってしまったあと、夫がこう言ってくれました。
「ちゃんとあやまれば大丈夫だよ」
その言葉を聞いたとき、少し肩の力が抜けた気がしました。
怒ってしまったことは、なかったことにはできません。
大きな声を出してしまったことも、子どもを悲しい気持ちにさせたことも、消えるわけではありません。
それでも、
「ちゃんとあやまれば大丈夫」
そう言ってもらえたことで、私はやっと、子どものところへ戻る勇気が出ました。
完璧なママじゃなくてもいい。
間違えたあとに、ちゃんと戻ればいい。
そんなふうに思えたのです。
娘にあやまってみたら、返ってきた言葉
私は娘に、ちゃんとあやまりました。
「さっきは怒りすぎちゃってごめんね」
すると娘は、
「うん。エリカもごめんね」
と言ってくれました。
その瞬間、胸の奥がふっとゆるみました。
ああ、怒ってしまったあとでも、愛はちゃんと残っているんだ。
そう思いました。
私は、怒ったことで全部を壊してしまったような気持ちになっていました。
もう取り返しがつかないような気がしていました。
けれど、そうではなかった。
ちゃんとあやまれば、子どもは受け取ってくれることがある。
親が素直に「ごめんね」と言うことで、子どもも自分の中にあった「ごめんね」を差し出してくれることがある。
親子の関係は、一度も傷つかないことが大事なのではなく、傷ついたあとにまたつながり直せることが大事なのかもしれません。
怒らないママになるより、戻ってこられるママでいたい
子育てをしていると、いつも穏やかではいられない日があります。
寝不足の日。
予定通りに進まない日。
家事がたまっている日。
自分の気持ちを置き去りにしたまま、子どもに向き合っている日。
そんな日は、心の余白が少なくなっていて、ほんの小さなことで感情があふれてしまうことがあります。
感情があふれてしまったあとに大切なのは、なかったことにすることではなく、もう一度つながり直すことだと思います。
「ごめんね」
「大好きなのは変わらないよ」
「さっきは言い方が強かったね」
そうやって戻ってこられること。
それも、子どもに見せられる大切な姿なのだと思います。
感情をリセットするために、私が思い出したいこと
怒ってしまったあと、私は自分にこう言ってあげたいです。
「ちゃんとあやまれば大丈夫だよ」
この言葉は、怒ったことを軽くするための言葉ではありません。
自分を責めるだけで終わらせず、もう一度、子どものほうへ戻るための言葉です。
怒ってしまったあとでも、まだできることがあります。
目を見て謝ること。
ぎゅっと抱きしめること。
「大好きだよ」と伝えること。
明日の朝、いつも通りに笑いかけること。
完璧にやり直せなくてもいい。
少し照れくさくてもいい。
うまく言葉にできなくてもいい。
「さっきはごめんね」
そのひと言から、また親子の時間は動き出すのだと思います。
怒ってしまったママへ
もし今、子どもに怒ってしまって落ち込んでいるママがいたら、伝えたいです。
あなたは、悪いママではありません。
本当はやさしくしたかったのに、できなかった自分を責めている。
それは、ちゃんと子どもを大切に思っているからだと思います。
怒ってしまった日も、
子どもともう一度つながり直すきっかけの日にすることができます。
ちゃんとあやまれば大丈夫。
そのひと言に、私は救われました。
そして、娘の「エリカもごめんね」という言葉に、親子の間にあるやさしさを教えてもらいました。
怒ってしまったあとでも、愛はちゃんと残っています。
だから、今日の自分を責め続けるより、もう一度、子どものところへ戻ってみましょう。
小さな声でもいい。
短い言葉でもいい。
「さっきはごめんね」
そのひと言が、明日の親子の笑顔につながっていくのだと思います。



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