『コートを着た母』

一コマ日記

【登場人物】
・私(母):寒がり。
・息子:2歳。いやいや期。

【舞台】
朝の玄関。外は2℃。
冷蔵庫より冷たい、家庭内の空気。


第一幕:静寂

私は、コートを着た
外は2℃。寒い。

すると、抱っこ待ちの息子が

「いやーーーーー!!!!」

静寂が破られた。
彼は叫ぶ。

「ママ、ぬいで!」

私の体温よりも、感情が凍りつく。


第二幕:巻きマフラー、まさかの伏兵

私「じゃあマフラーだけ巻こうかな…」

そう、小さな妥協だった
小さな、小さな……希望だった。

巻いた瞬間、彼の目が据わる。

「いやーーーーーーー!!!!」


第三幕:対話不能型ドラマ

私「どうしてダメなの?」

息子「だめっ!だめっ!!」

“だめ”。
何で?何でなの?

私のコート?マフラー?
それとも……人生?

私は息子の**「だめ」**を翻訳するアプリを探す。

ただ、それはApp Storeには存在しない


第四幕:選ばれし装備

私、決断する

  • コート:脱ぐ。
  • マフラー:巻かない。
  • 気温:2℃。
  • プライド:室温以下

私はただ、彼のために凍えることを選んだ。

無償の愛か、服飾の敗北か。
それは誰にもわからない。


最終幕:勝者の微笑み

私が薄着で震えるその横で、
彼は満面の笑み

(……もう、なんでもいい)


〜Fin〜

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